2010年07月02日

米国海兵隊がSAWを変更

米国海兵隊は今秋に5つの戦闘大隊で、
M27-IAR(Infantry Automatic Rifle)を実戦運用するようです。

ソース
Military.com -- Corps Set to Field SAW Replacement


今年の4月に4個歩兵大隊と1個軽装甲偵察大隊の全てのM249を
450丁のM27-IARに交換する事が決定されていたようです。
ちなみに、4個歩兵大隊の各中隊では指揮官の判断で
火力の必要に応じて6丁のM249を運用しますが、
軽装甲偵察大隊の各中隊ではM249を持たないようです。

この運用はこれまで行われていた運用テストの確認を兼ねた最終テストです。

M27-IARは、200発ベルト給弾のマガジンを扱えるM249と違い、
M4/16と同様の30連マガジンで運用されます。
そのため、M249のような火力が得られません。
また、M27-IARはオーバーヒートに対処するスペアバレルが無いために、
発射速度がM249の毎分85発から65発へ低下します。

当局がこのような問題を理解していながらもM27-IARを運用する理由は、
・未装填でM249の半分の重さ。
・M16A4と同様の操作性。
・携帯性に優れる。
・正確な射撃が可能。
といった利点が挙げられています。
また、50発や100発の大型マガジンの使用も選択肢に入っていますが、
別のテストが必要なようです。

M249よりもM27-IARのような小銃が良いって事は、
現在のアフガンのような現代戦闘では
M249による高い火力は必ずしも必要ではないって事ですね。

M249はCQB/MOUTでは使いづらいだろうし。
と言うか、CQBでM249の使用はちょっと考えられないもんなぁ。
これからは火力よりも柔軟性をって事でしょうか?

これから米国海兵隊では状況に応じ、
M249とM27-IARが平行運用されるようですが、
なんにせよ興味深い転換点の一つだと思います。

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余談。M27-IARって何よ?

M27-IARは米国海兵隊による
”Infantry Automatic Rifle program”で選定された
H&K社の軽量自動小銃です。

このプログラムは簡単に言うと、
老朽化したM249に替わる、
軽くて操作性が良く、ある程度の火力を維持できる銃を選定するプログラムです。

H&K社はこのプログラムの為にHK416を若干改良しました。

米国海兵隊がSAWを変更米国海兵隊がSAWを変更米国海兵隊がSAWを変更
(Shot Show 2010で展示されたM27-IAR)

バレルなど細かいところが改良されているようです。

”Infantry Automatic Rifle program”の選定などに関する記事はこちら。
Marine Corps Times -- Corps chooses H&K to make SAW replacement
他、関連記事。


それでは、本日は長々とお付き合い、ありがとうございました^^






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